原発稼動に関する県民投票をめざす運動が始まります

柏崎刈羽原発の再稼動について住民投票をしようじゃないか、という運動が始まっているのは新潟日報で報道されていました。その運動を成功させるためのセミナーが、明日6月9日の午後3時から直江津学びの交流間(直江津図書館)の一階イベントホールで開催されるそうです。“「原発」新潟県民投票 みんなで決める会”の主催で、講師は、世界各国の国民投票や旧巻町での原発住民投票を取材してきたジャーナリストの今井一氏。

 ・再稼動の要件である「地元同意」の「地元」とは何を指すのか?

 ・原発停止によって、電気需給や雇用、税収はどうなるのか?

 ・いまなぜ県民投票なのか?

といった疑問について考え、原発の未来は主権者が決めようではないか、という趣旨のようです。

 

●私としても原発事故以来、旧巻町の原発建設反対運動はどうだったのか?という興味がわいていました。というのは、「こんなはずじゃなかった」「何も知らなかった」という被災者の声がたくさん聞こえてきたからです。その声の背景には、いまとなっては明らかなように、政府や電力会社の徹底した情報戦略があったのは事実でしょう。

 

●しかし、巻町では、住民投票を成功させ、立地を許しませんでした。もちろん、推進側、反対側、双方の情報戦が繰り広げられたはずです。それら相対立する情報があふれるなか、運動主体者ではない一般の住民は、情報をいかに自分のものにしていったのか、次第に自分の頭で考えることをはじめた住民たちの意識の変化はどうだったのだろうか。その辺を知りたいと思ったのです。つまり、情報戦略を見抜く主権者の力がどう培われていったのかを、運動主体の視点ではなく、住民の視点から知りたい、といった興味でしょうか。運動をする側の感想を聞く機会はあっても、働きかけられた側の感想を聞く機会はなかなかないものです。それはきっと、平和憲法を守る運動にも役に立つのではないかと思うのですが……。

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コメント: 2
  • #1

    橋本 桂子 (土曜日, 09 6月 2012 05:12)

    みんなで決める会の橋本です。ご紹介くださいまして、ありがとうございます!
    大飯原発の再起動に関する野田首相の会見は、まるで往時の「大本営発表」を追体験しているかのようでした。もっともらしいことを言っているようでいて、現実との整合性がない言葉の羅列。そして記者側からのかたちだけの質問は、あろうことか、他の原発の順次再稼働が当たり前であるかのような民意の誘導でした。あれに違和感を感じないひとはいなかったはずです…ただし、感じた違和感を気のせいにするのが得意な日本人は多く、こんなふうにして、かつての日本人は戦争という沼に嵌り込んでいったんだなぁ…と実感しました。
    わたしは新潟県民として、主権者のひとりとして柏崎刈羽原発の再稼働について政府の言うなりは御免です!!
    「原発」新潟県民投票は、柏崎刈羽原発の稼働について"自分の生活になくてはならない"というひとは「賛成」と言えますし、"暮らしを脅かすものであり、不要だ"というひとは「反対」と言う事ができます。いずれにしても個人が自らの判断で自らの行動を決めるものです…この集積こそが民主主義なのではないでしょうか。
    今日(9日 土曜日)の15時、直江津 学びの交流館 にて、本来あるべき民意の伝え方についてみなさんと一緒に考えたいと思います。

  • #2

    山人 (土曜日, 09 6月 2012 16:23)

    聞きに行きたかったですが、来客がありそして時間も伸びて参加できませんでした。何かの機会に教えて下さい。 不毛の想定の枠にまたまた、嵌(は)める気でしょうか?
    思考力も干上がってしまっている状態に、想像の息を吹き込んで蘇らせる・・・そんな活動の様に見えます。 想像力が衰えると現実も見通せなくなる。 想定内の一生にされてたまるか!